オーダー家具の素材選び

オーダー家具のモノ造りにおいて、材料の適材適所は大切な要素です。木の曲がり具合などを見極めて、どの木材がどの部材に適しているかを判断し製材する必要があります。ナラ材でも、若くて粘りのある木材は椅子の脚に、古木は前板に色目が美しい板はテーブルの天板に利用します。

食器棚には複数の木材を利用します。前板などにはナラ材、底板や側板はクルミ材、裏板には湿気や虫に強いクリ材を利用します。木目が美しく出るように製材を調整したりします。

国産材の大切さ

日本には、各種多様な樹種が生育しています。これらの特徴を理解し使うことで、より良いモノにすることができます。国産材を使うことは豊かな日本の森を守ることにつながります。豊かな生態を持つ日本の森林は安い外材の輸入により林業の衰退が進み、十分な手入れがなされず荒廃が目立つようになりました。森林を守ることは自然災害を防ぐ効果があるだけでなく、木が二酸化炭素を吸収することで温暖化防止にもつながります。適切に森林を伐採し、植えて育てるというサイクルを守るためには、国産材を積極的に活用する必要があります。